宅地建物取引業法はどのような理由で作られたのか? 2. 度重なる業法改正(2)

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(3) 第3次改正 (昭和34年4月11日法律第111号、議員提案)

 

営業保証金制度は、他の業種の同制度と同様に、金銭に代えて有価証券をもって

営業保証金の供託に充てることができるとされました。

 

 

〔宅建業者数と実態〕

宅建業者数の推移は以下の通りです。

昭和34年3月末・・・2万5754(個人業者89.5%)、

昭和35年3月末・・・1万9366、

昭和36年3月末・・・2万1210、

昭和37年3月末・・・2万3957、

昭和36年9月1日現在、

 

事務所数1つの業者82%、個人業者81%、営業区域が1都道府県内のみ80%、

表者の年齢が50歳以上の業者・・・個人業者では65%、法人業者では68%、

経営形態・・・他の職業との兼業36%

 

顧客誘引の方法
業者間の連絡60%、店頭広告55%、新聞広告36%、

契約書を保存しなぃもの43%、

収支帳薄のなぃもの43%、

取引帳薄のなぃもの45%

(建設白許昭和37年度版)。

 

〔民間業者による宅地造成と誇大広告等に対する規制措置〕

昭和30年代から大都市郊外を中心として宅地需要が高まり民間業者による宅地造成が急増しました。

 

中には不良な造成工事による宅地の販売もなされ、

特に昭和36年6月末の集中豪雨により造成宅地ががけ崩れを起こし、

土砂の流出の被書、家屋崩壊による死1場者の発生が社会間題となりました。

 

宅地造成工事について規制措置を講じるため、

同年11月7目に宅地造成等規制法が公布され(昭和36年法律第191号、昭和37年2月施行)、

宅地造成工事規制区域を指定し当該地区における宅地造成工事は知事の許可を必要とし

一定の技術的基準を定めました。

 

道路、排水施設等の公共的施設の整備を伴わない安易な宅地造成が盛んに行われ

危険で環境の悪い住宅地が出現しました。

 

住宅地の造成事業の規制等と併せて造成宅地の分讓面における規制(虚偽、誇大広告の取締りの強化等) を図るべきものとして、

同年7月9日に住宅地造成事業に関する法律が公布され(昭和39年法律第160号、昭和39年10月施行)、

住宅地造成事業規制区域として指定された区域内で一定規模以上の住宅造成事業を行おうとするときは

知事の事業認可を得る等、住宅地造成事業に対する規制を行いました。

 

詐欺的な販売行為も跡を絶たず、広告に関して昭和37年5月15日に

不当最品類及び不当表示防止法 (昭和37年法律第134号)が公布され

不動産広告を規制対象に含めました(同法2条)。

 

公正取引委員会は、昭和38年6月21日に「宅地建物取引の表示に関する公正競争規約」を公表し、

同年8月に社団法人宅地建物公正取引協議会が結成されましたが、

販売面に関する業務規制だけが残されていました。

 

昭和40年頃、宅地分譲をめぐる大型被害事故として

赤松グループ事件(被害者3000人、被害額10億円)、明治不動産事件、関西建物事件等が相次ぎました。

 

参考文献:国立国会図書館三訂版「逐条解説」宅地建物取引業法より

 

 

 

 

筆者:大脇和彦プロフィール

愛媛県松山市生まれ
マンションデベロッパー、会計事務所を歴して独立
不動産コンサルティングとエージェント業務が主体。近年は太陽光発電所開発運営も
趣味は、土地巡り・街巡り・山巡りを兼ねたドライブ(得意笑)、筋トレ(昔はオタク)
好きなこと言葉・・・積小為大、虚心坦懐